【本川】いの町で楽しむ登山ガイド|UFOラインと石鎚山系の山々
高知県いの町は、仁淀川の清流だけでなく、石鎚山系の雄大な山々への玄関口でもあります。
標高1,700m級の天空の稜線「UFOライン」から、気軽に歩けるハイキングコースまで、レベルに合わせた登山を楽しめるのが大きな魅力です。
この記事では、「いの町で登山してみたい」人に向けて、エリアの特徴・代表的な山・シーズン別の楽しみ方・安全対策までをまとめてご紹介します。
いの町の登山エリアの特徴
石鎚山系の南側に開く“天空のフィールド”

いの町北部・本川地区から山側へ入ると、西日本最高峰・石鎚山へと続く石鎚山系の南斜面にあたります。
その尾根を縫うように走るのが、町道瓶ヶ森線・瓶ヶ森西線通称「UFOライン」。全長約27kmの山岳道路で、稜線からは瀬戸内海と太平洋を一望できる大パノラマが広がります。

UFOライン沿いには、以下のような人気の山々への登山口が点在しています。
- 寒風山(登山口のみUFOライン沿い)
- 伊予富士(いよふじ)
- 東黒森・自然子ノ頭・西黒森
- 瓶ヶ森(かめがもり)
- 子持権現山

「車で一気に標高を稼いで、短時間でアルプスのような稜線歩きができる」のが、いの町登山の大きな特徴です。
季節ごとの楽しみ方

- 春(4〜5月)
アケボノツツジやシャクナゲが咲き始め、寒風山や瓶ヶ森周辺は花の山に。 - 初夏〜夏(6〜8月)
標高1,500m前後は市街地より気温がぐっと下がり、避暑を兼ねた登山に最適だが、近年30℃を超える日も多くなり、夏場の登山が厳しくなっている。 - 秋(10月頃)
UFOライン周辺は四国でも屈指の紅葉ドライブルート。登山道からも赤や黄色のグラデーションが楽しめます。 - 冬(12〜3月)
寒風山では樹氷や霧氷が見られることもありますが、本格的な冬山装備が必要な上級者向けです。
なお、UFOラインは11月下旬〜4月中旬ごろまで冬季通行止めとなるほか、落石や崩土で臨時閉鎖される場合もあります。出発前にいの町本川総合支所などで道路情報を確認しましょう。

代表的な山とモデルコース
1. 伊予富士|稜線入門にぴったり

石鎚山系の中でも比較的やさしく、初めての「高い山」におすすめなのが伊予富士です。
- 比高:約196m
- 片道時間:約1時間
- 距離:約1.5km
コースのイメージ
UFOライン沿いの伊予富士登山口から、ササ原の斜面を登って稜線へ。
視界が開けると、西に東黒森、西に瓶ヶ森、西条市街や瀬戸内海を望むダイナミックな景色が広がります。道は明瞭で、晴天時は迷いにくいコースです。
アクセス
- いのIC → 国道33号・194号経由 → 道の駅木の香まで約1時間10分
- 道の駅木の香から新寒風山トンネル高知県側入口手前約100mで右折し、旧寒風山トンネル方面へ約30分
- UFOラインに入り約20分で伊予富士登山口(危険箇所あり)

日帰りで十分楽しめるコースなので、いの町観光と組み合わせたプランも立てやすい山です。

2. 寒風山|花と霧氷の人気ピーク

いの町と愛媛県の県境に位置する寒風山は、四季を通じて多くの登山者が訪れる人気の山です。
- 比高:約643m
- 片道時間:約2時間10分
- 距離:約2.4km
- 難易度:中級
見どころ
- 春:アケボノツツジなどの花が豊富
- 冬:樹氷・霧氷が美しく、条件が合えば“白いトンネル”のような世界に
旧寒風山トンネル横の登山口からスタートし、ブナ林や岩場を越えながら尾根へ。山頂からは石鎚山、伊予富士など周囲の山々がぐるりと見渡せます。
アクセス
- いのICから国道194号を北上し、寒風山トンネル高知県側手前で旧トンネル側に入ると登山口駐車場へ。
通年で登山口まで車で入れるのも魅力です。 - ただし、冬季は一ノ谷寒風は除雪が入らないので、道路には注意しましょう。スタッドレスタイヤ必須です。

3. 瓶ヶ森|UFOラインを代表する絶景の山

UFOライン沿いで最も知られたピークのひとつが瓶ヶ森です。なだらかな山容と、稜線が広がる大展望で人気の山です。
- 標高:1,897m
- 登山口標高:約1,680m(UFOラインの駐車場から)
コースの特徴
町道瓶ヶ森線・瓶ヶ森西線を利用すると、稜線近くまで車でアプローチでき、比較的短時間で山頂を往復できます。登山道はササ原と岩場が混ざる歩きやすい道で、晴れていれば瀬戸内海・太平洋・石鎚山の三方向の景色を楽しめます。
アクセスの目安
- いのIC → 国道194号 → 道の駅木の香 → 寒風山トンネル付近から瓶ヶ森線へ入り、約45分で登山口駐車場へ到着


紅葉期はUFOラインドライブとセットで訪れる人も多く、駐車場が混み合うため早めの行動がおすすめです。
4. その他の山々|縦走やマニアックな楽しみ方も
UFOライン周辺には、ほかにも魅力的なピークが連なります。
- 東黒森・西黒森
伊予富士や瓶ヶ森と組み合わせた縦走が人気。ササ原の稜線歩きを長く楽しめます。

いの町側からのアクセスや組み合わせ方しだいで、一日で2〜3座をつなぐ縦走プランも組めます。

ベースとなる施設・立ち寄りスポット
国道194号沿いの拠点
いの町本川地区を縦断する国道194号沿いには、登山前後に立ち寄りやすい施設が揃っています。
- 道の駅 木の香
登山口への分岐点として便利な立地。食事や温泉、トイレ休憩に最適です。伊予富士や寒風山方面のアクセス拠点になります。 - 土佐和紙工芸村くらうど周辺
仁淀川沿いの温泉・宿泊施設で、下山後の疲れを癒やすのにぴったり。いの町観光と組み合わせやすい場所です。
宿泊を伴う登山の場合は、いの町中心部や道の駅木の香、山荘しらさなどの宿と組み合わせることで、早朝からゆとりを持って山に向かえます。

安全に楽しむためのポイント

石鎚山系は、標高こそ「日帰り圏内」ですが、天候の急変や濃霧、強風などにより重大事故も起きているエリアです。
- 石鎚山系公式サイトの「安全登山マップ」で難易度・危険箇所を事前にチェックする
- 最新の気象情報・道路情報(UFOラインの通行止め情報など)を確認する
- 地形図や登山アプリを用意し、ヘッドランプや防寒具、雨具を必携とする
- 初めての山・不安がある場合は、ガイドツアーや経験者と一緒に登る
まとめ|「いの町=川」だけじゃない、山の町としての魅力
仁淀川のイメージが強いいの町ですが、北へ車を走らせれば、そこはもう石鎚山系の大きな山々が連なる世界。
- 車で標高1,500m近くまで一気に到達できるUFOライン
- 初心者でも挑戦しやすい瓶ヶ森
- 四季の変化が美しい寒風山・瓶ヶ森
- そして、静かなピークをつなぐ縦走路
「川の町」として知られるいの町を、「山の町」として楽しんでみるのも一つの方法です。
次の休日は、いの町を拠点に、石鎚山系の稜線へ一歩踏み出してみませんか。