【本川】瓶ヶ森|UFOラインから歩く“天空の笹原”ハイキング
いの町の本川エリアから伸びる「UFOライン」の先に、なだらかな笹原と大パノラマが広がる山があります。それが標高1,897mの瓶ヶ森(かめがもり)。
石鎚山系を代表する名峰でありながら、UFOライン経由なら山頂まで約1時間前後のハイキングでたどり着ける、“手軽に行ける高山”として人気のスポットです。
ここでは、いの町側から訪れる前提で、瓶ヶ森の魅力とアクセス、登山コース、注意点までをまとめます。
瓶ヶ森ってどんな山?
- 標高:1,897m
- 所在地:愛媛県西条市と高知県いの町の県境付近
- 山の分類:日本三百名山・四国百名山、伊予の三名山(石鎚山・笹ヶ峰・瓶ヶ森)の一つ
- 所属:石鎚山脈の一峰で、石鎚国定公園の一部
山頂部は「女山(めやま)」と「男山(おやま)」と呼ばれる二つのピークからなり、一帯はなだらかな笹原に覆われています。
樅や栂の森、立ち枯れた白骨林が独特の雰囲気をつくり、「四国のパノラマ台」とも称されるほど展望が良いのが特徴です。
名前の由来は、山頂西側にある湧水地形「瓶壺(かめつぼ)」。水が岩のくぼみに溜まる様子が瓶のように見えることから「瓶ヶ森」と呼ばれるようになったと言われています。

いの町からのアクセスとベストシーズン
UFOライン経由で“標高1,700m”へ

瓶ヶ森のいちばんの特徴は、いの町側からUFOライン(町道瓶ヶ森線)を走ることで、標高1,300〜1,700m付近まで一気に車でアクセスできることです。
- 高知自動車道・伊野IC
- 国道33号〜194号を北上し、いの町本川方面へ
- 道の駅木の香・木の香温泉を通過(ここが最後の大きな休憩ポイント)
- 新寒風山トンネル手前で旧寒風山トンネル側へ入り、UFOライン(町道瓶ヶ森線)へ
- 尾根沿いの絶景ドライブを楽しみつつ「瓶ヶ森登山口駐車場」へ
UFOラインは、いの町が管理する町道で、全長約27km。標高1,300〜1,700mの尾根をたどる、四国屈指の“天空ロード”です。
通行期間と注意点
- 通行可能な時期:おおむね4月中旬〜11月末
- 11月末〜4月上旬は冬季閉鎖(路面凍結・積雪のため)
- 道幅は基本1車線、カーブも多く落石もあるため、スピードを控えて運転する必要があります。

最新の通行情報は、石鎚山系公式WEBサイトや、いの町の「山の案内所|Instagram」のページで事前確認するのがおすすめです。

初心者でも歩きやすい“女山・男山”周回コース

もっともポピュラーで、初めての人にもおすすめなのが「瓶ヶ森登山口駐車場」から女山・男山をぐるりと歩く周回コースです。
標準的なコースタイム

- 駐車場 → 女山山頂 → 男山経由 → 駐車場
- 歩行時間の目安:1時間15分〜2時間程度
- 標高差:約220m前後
登山口からしばらくは樹林帯を抜ける道ですが、すぐに視界が開け、笹原の斜面と石鎚山系の稜線が一気に広がります。
山頂部はなだらかで、急登が続くタイプの山ではないため、登山初心者や親子連れのハイキングにも向いています。
山頂で出会うパノラマと“笹の海”
女山から眺める石鎚山

瓶ヶ森の最高点は女山。ここからは、西日本最高峰・石鎚山の堂々とした山容が正面に見えます
北側には瀬戸内海、南側には太平洋方面まで広がる大展望が得られ、晴れた日にはまさに「四国のパノラマ台」という言葉がぴったりの景色です。
男山から見下ろすUFOラインと笹原
女山から少し戻り、岩峰状の小ピーク・男山に立ち寄ると、眼下にはUFOラインが山腹を巻いて走る様子が見られます。石鎚山がそびえる光景は、写真愛好家にも人気の構図です。
四季がつくる“天空の楽園”
- 春:アケボノツツジが彩りを添える
- 夏:涼しい高原の風と新緑の笹原
- 秋:紅葉とススキが山肌を染め、条件が合えば紅葉と霧氷を同時に楽しめる年もある。コメツヅジ、ドウダンツツジ、ミツバツツジもあり。コメツヅジ、ドウダンツツジは紅葉する。
- 晩秋〜冬:霧氷と雪の世界(道路は冬季閉鎖になるため、専門的な装備・経験が必要)
標高が高いため、真夏でも平地に比べて気温はかなり低め。薄手のダウンやフリースなど、風を防げる防寒着を1枚持っていくと安心です。

トイレ・避難小屋などの設備とマナー

瓶ヶ森周辺では、登山者が快適かつ環境に配慮して利用できるよう、避難小屋とバイオトイレが整備されています。旧瓶ヶ森ヒュッテ跡地の横にある「瓶ヶ森避難小屋」と「バイオトイレ」は、例年4月中旬ごろから11月中旬ごろまで利用可能です(気象状況により前後)。
- トイレは山岳環境を守るための貴重な設備なので、故障や破損につながる使い方はしない
- ゴミは必ず持ち帰る(山頂・登山道にはゴミ箱はありません)
- 笹原の踏み荒らしを防ぐため、登山道から外れない

避難小屋は悪天候時の一時避難が目的で、山小屋のようなサービスを提供する施設ではありません。譲り合って短時間利用する意識を持つと安心です。
いの町発で楽しむ“瓶ヶ森+α”モデル
瓶ヶ森だけでなく、いの町側の観光と組み合わせると、1日〜1泊の充実した山旅になります。
- 道の駅木の香・木の香温泉で、行き帰りに入浴&食事
- UFOライン沿いの各展望ポイントで、こまめに車を停めて石鎚山系の景色を楽しむ
- 山荘しらさに宿泊して、夕焼けや星空、朝焼けまでじっくり堪能するプラン
- 下山後は、いの町の仁淀川エリアで川遊びやカフェ巡りを楽しむ(夏場は特に相性◎)
まとめ|いの町から行く“手軽な高山”として覚えておきたい山

瓶ヶ森は、UFOラインのおかげで「車で標高1,700m近くまで行ける」のが最大の魅力です。
そのうえで、山頂までのハイキングは1〜2時間程度と比較的おだやか。それでいて、石鎚山を正面に望む圧倒的なパノラマや、一面の笹原、季節ごとのダイナミックな景色が待っています。
いの町から日帰りで楽しめる“天空の笹原ハイキング”として、登山初心者からベテランまで幅広い層におすすめできる山です。出かける前には、必ずUFOラインの通行状況と天気予報をチェックして、安全で気持ちのいい瓶ヶ森の一日を計画してみてください。