【本川】いの町の清流に息づくアメゴとイワナ|源流が育てる山里の宝
はじめに
いの町の山あい・本川地区を流れる吉野川水系、また仁淀川の上流域は、とても水が澄んでおり、アメゴ(アマゴ)とイワナという渓流魚がひっそりと暮らしています。
仁淀川水系のアメゴは、放流魚だけでなく、一部の源流域には在来系統とみられる個体も残っていることが報告されています。
一方、イワナはもともと四国にはいなかった魚ですが、いの町本川地区の最上流部では、放流をきっかけに自然繁殖し、今では“本川のイワナ”として知られる存在になっています。(※諸説あり、詳細は以下リンク)
この記事では、いの町に棲むアメゴやイワナについて、「どんな魚か」「どんな川に棲んでいるのか」「いの町ではどうすれば出会えるか」についてまとめています。
アメゴ(アマゴ)とは?

特徴
アメゴはサケ科の渓流魚で、体側に楕円形の黒い斑紋(パーマーク)と、赤い小さな斑点が並ぶのが特徴です。
- 種類:サツキマスの河川残留型
- 食べ物:落ちてくる昆虫、水生昆虫、小さな甲殻類など
- 生活場所:上流〜中流の水温が低く流れの速い区間
体長は20cm前後の個体が多く、澄んだ瀬の中をすばやく行き来する姿は、まさに清流の象徴です。
吉野川水系とアメゴ
現在見られるアメゴの多くは放流魚やその子孫ですが、一部の源流域には在来系統とみられる個体も残っており、外見や模様に違いがあるとされています。
いの町内では、本川地区にある吉野川源流や支流で清らかな水とともにアメゴの姿を見ることができます。

アメゴは道の駅木の香のそばにある支流でも泳いでる姿を見つけることができます。
イワナとは? 四国では貴重な“山の魚”

特徴
イワナはサケ科の渓流魚で、黒〜緑がかった体に白い斑点が散る、やや地味な体色が特徴です。
アメゴよりも冷水を好み、源流域の谷奥や、日が差し込みにくい深い淵・滝壺に潜んでいることが多い魚です。
- 種類:サケ科イワナ属
- 食べ物:水生昆虫、小魚、カエルなど
- 性格:とても警戒心が強く、人の気配を感じると岩陰に隠れてしまう
本川地区のイワナの来歴
吉野川最源流にあたる、現在のいの町本川地区では、1973年に富山県産イワナ稚魚が放流され、その後、養殖施設からの逸出をきっかけに、上流域の谷で自然繁殖が確認されています。
もともと四国には自然分布していなかった魚種ですが、標高が高く、水温が低いことと、森に覆われた谷が多いといった本川地区の環境がイワナに適していたため、現在も支流の源流部でその生息が確認されているようです。

「四国でイワナが釣れる場所」として、本川地区は以前に雑誌等に紹介され全国の渓流ファンにも知られる存在になりつつあります。
どんな川に棲んでいる? いの町のフィールド
冷たく澄んだ「源流域」
アメゴ・イワナともに、いの町では水温が低く、川底の石がきれいに見える支流の上流域(本川地区)に多く見られます。
- 森に囲まれ、直射日光が当たりすぎない谷
- 落ち込みや小さな滝、淵と瀬が連続する地形
- 雨後の回復が早く、濁りが残りにくい川
こうした条件がそろうことで、酸素をたっぷり含んだ冷たい水が保たれ、渓流魚にとって心地よい環境がつくられます。
釣りを楽しむときのルールとマナー
遊漁券は必須
吉野川の源流域でアメゴ・イワナ釣りを楽しむ場合は、いの町本川漁協などが発行する遊漁券の購入が必須です。
遊魚券に関するお問い合わせは下記からどうぞ。

キャッチ&リリースのすすめ
特にイワナは、四国全体でも生息域が限られる魚です。記録として写真を撮ったら、できるだけ川に戻してあげる「キャッチ&リリース」が推奨されます。
- 魚体には乾いた手で触れない(体のぬめりが取れて弱りやすい)
- 地面に直接置かず、ネットの上で素早く撮影
- 長時間空気中に出さない

アメゴについても、在来系統とみられる源流の個体は特に貴重なので、リリースを基本にしたいところです。
川と森を傷つけない歩き方
- 産卵期(秋)の浅い砂利底をむやみに掘り返さない
- 無理な踏み分けで斜面を崩さない
- ゴミは必ず持ち帰る
川と森をセットで守ることが、渓流魚の未来を守ることにもつながります。

本川地区の河川のいたるところで、秋の産卵期になるとイワナたちがつがいで浅い砂利底を作り、産卵する様子が見られます。魚たちのためにも無理に近づいたりしないようにしましょう。
暮らし・観光とのつながり

川魚文化としてのアメゴ
いの町や周辺地域では、アメゴは塩焼きや甘露煮として親しまれており、キャンプ場や民宿、川沿いの食堂のメニューに登場することもあります。

イワナは“ロマン枠”
イワナは歴史的には移入魚ですが、半世紀以上をかけて本川の源流に根づき、渓流ファンにとっては憧れの存在になっています。
まとめ|魚が教えてくれる“いの町の水の質”
アメゴとイワナは、どちらもきれいな水がなければ暮らしていけない魚です。吉野川の源流とその支流に、今も彼らの姿が見られるということは、いの町の山と川の環境がまだしっかりと保たれている証拠でもあります。
釣りで出会う人も、散策で川を覗き込む人も、「この魚たちがこれからも棲み続けられる川であってほしい」という視点を持つだけで、いの町の自然との付き合い方は少し変わってきます。
観光で訪れる人にとっても、移住を考える人にとっても、
アメゴとイワナは、いの町の“水の良さ”を教えてくれる存在です。
